疲れてる時に運動すべきか、それとも休むべきか。迷ったまま一日が終わってしまう方は少なくありません。実はこの判断、疲れの強さでは決まりません。決め手は疲れの出どころです。この記事では、動いたほうが楽になる疲れと、休んだほうがいい疲れを5分で見極める方法を、理学療法士がお伝えします。疲れた日にどの強さでどれだけ動けばいいかの目安も、最後にまとめました。
休めと動けが両方正しく見える
この疑問が解決しにくいのには理由があります。調べると、正反対の答えが同じくらいの数だけ出てくるからです。
情報が真逆に割れています
一方には「疲れているときこそ体を動かしましょう」という積極的休養(アクティブレスト・軽く動いて休む考え方)の話があります。もう一方には「無理をせず休みましょう」という話があります。
どちらも間違ってはいません。ただしそれぞれ別の状態の人に向けて書かれているのに、読む側には同じ「疲れた日」の話として届きます。だから迷います。
強さで決めようとすると当たりません
よく見かける基準が「疲労が強い日は休む、軽い日は動く」というものです。分かりやすいのですが、実際にはうまく機能しません。
理由は単純で、疲労感の強さは本人の主観でしか測れないからです。しかも同じ「だるい」でも、動いたほうが軽くなる場合と、動くと悪化する場合の両方があります。強さの物差しだけでは、その2つを区別できません。
疲れには出どころが2つあります
私たちが現場で最初に切り分けるのは、疲れの強さではありません。その疲れが「使いすぎ」で出ているのか、「使わなすぎ」で出ているのかです。この2つは、必要な対処がちょうど逆になります。
使いすぎで起きる疲れ
身体にかけた負担に対して、回復が追いついていない状態です。
- 立ち仕事や荷物の運搬が続いた
- 普段よりはっきり長い距離を歩いた
- 睡眠時間が数日にわたって削れている
- 久しぶりに強めの運動をした翌日である
この型では、さらに負荷を足すと回復がうしろへずれます。運動そのものが疲れの引き金になっている場合の考え方は、運動すると疲れる原因|運動側で変えられることで詳しく整理しています。
使わなすぎで起きる疲れ
もう一方は、身体をほとんど動かしていないのに重い、という状態です。心当たりのある方は多いはずです。
- 一日座りっぱなしで、歩いたのは駅までだけ
- 在宅勤務で、家から一歩も出ていない
- 休日に横になっていたのに、夕方のほうが重い
- 座っている時間より、立ち上がる瞬間のほうがつらい
この型で横になって過ごすと、翌朝はさらに重くなりがちです。休養が足りないのではなく、動いていない時間そのものが負担を作っているからです。
デスクワーク中心なら後者が多い
浦和駅周辺でお勤めの方からのご相談で多いのは、圧倒的に後者です。仕事量は多く、頭は疲れている。けれど身体としては、同じ姿勢を保ち続けただけ。
ここを取り違えると、対処が正反対になります。休むべきだと思って休み続け、かえって重さが増えていく。デスクワークの疲労回復|3つの時間帯の使い分けでは、勤務中にできる具体策をまとめています。
判断を先送りすると起きること
迷ったまま何もしない、という選択が一番多いのではないでしょうか。短期的には無難に見えますが、続くと困ったことが起きます。
休む日が増えるほど動き出しが重くなる
動かない日が続くと、次に動き出すときの負担が上がります。すると「やっぱり疲れる」と感じ、また休む日が増えます。
この循環に入ると、数か月かけて余力そのものが目減りします。階段や坂道で先に息が上がるようになった方は、階段で息切れ|体力を3つに分けて考えるもあわせてご覧ください。
押し切ると回復が後ろにずれる
逆のパターンもあります。使いすぎの型なのに「動いたほうがいいはずだ」と押し切ってしまう場合です。
このときは、その日の疲れが翌日に持ち越されます。翌々日まで残るようなら、かけた負荷が今の回復力を上回っているサインと考えてください。
5分動いて見極める
ここからが本題です。おすすめしているのは、動く前に決めようとせず、少しだけ動いてから決めるという順番です。
手順は3つだけです
- 今の重さを10段階で言葉にしておきます(例:今日は7くらい)
- 5分だけ歩きます。屋内の往復でもかまいません
- 終わった直後に、もう一度10段階で言葉にします
速さは上げません。会話ができる範囲を保ちます。見るのは5分後の数字だけです。
楽になったら動いていい疲れ
数字が下がったなら、使わなすぎの型である可能性が高くなります。身体は動く準備ができていたのに、動く機会がなかっただけ、ということです。
この場合はそのまま続けて問題ありません。10分から20分に延ばすと、夕方の重さが変わる方が多くいらっしゃいます。
変わらない・重くなるなら休む日
5分で数字が動かない、あるいは上がった場合は、使いすぎの型と考えます。ここで粘っても得るものは少ないので、その日は下げる判断でかまいません。
夜の回復そのものが追いついていない感覚が続くなら、寝ても疲れが取れない3つの原因と睡眠の質を上げる運動|3タイプ別の考え方で、夜側の条件を先に整えることをおすすめします。
迷ったら量を半分にする
もうひとつ、忘れられがちな選択肢があります。やるか休むかの二択ではなく、予定の半分にするという選び方です。
30分歩く予定なら15分に。3種目やる予定なら2種目に。量を半分にすれば、回復を邪魔せず、動かない時間も作らずに済みます。実際の指導では、この半分案を選ぶ日が一番多いです。
理学療法士の視点|負荷は反応で決めます
なぜ「動いてから決める」という順番をおすすめするのか。ここは私たちの仕事の考え方そのものなので、少し詳しく書きます。
試しに動かして反応を見ます
リハビリテーションの現場では、その日にどれだけ動かすかを事前の見た目や申告だけでは決めません。軽い負荷を短い時間かけて、身体の反応を確かめてから本番の量を決めます。
理由は、同じ人でも日によって余力が変わるからです。昨日できた量が今日できるとは限りません。だからその日の身体に聞くという手順を挟みます。5分歩いてみる方法は、これを日常向けに置き換えたものです。
動かない時間が動き出しを重くします
「休んだのに翌朝のほうが重い」には、身体の側の説明がつきます。
関節は、同じ角度で長く保たれるほど、その周りの組織が滑りにくくなります。滑りが悪い状態から動き出すと、本来は要らないはずの力が余分に必要になります。同じ距離を歩いても、いつもより消耗する。これが「動いていないのに疲れる」の正体のひとつです。
加えて、立っている姿勢や座っている姿勢を保つこと自体にもエネルギーを使っています。休んでいるつもりの時間が、身体にとっては作業時間になっている場合があります。詳しくは検査で異常なしの疲れ|原因の探し方で扱いました。
同じ運動でも設定で意味が変わります
もうひとつ強調したい点があります。何をやるかより、どの強さでどれだけやるかのほうが結果を左右します。
ウォーキングという同じ名前の運動でも、ゆっくり15分なら回復を助ける側に働きます。同じ歩行でも、速く60分なら負荷を足す側に回ります。「疲れた日はウォーキングがよい」という説明が人によって当たり外れするのは、この設定の話が抜けているためです。
歩く場面そのもので消耗しやすい方は、速さと疲れの関係を歩くと疲れる原因|ゆっくり歩くほど疲れる理由で詳しく解説しています。
疲れた日の運動の設定
動く判断になった日に、実際どう設定すればよいかをまとめます。
| 項目 | 疲れた日の目安 |
|---|---|
| 強さ | 会話ができる範囲。息が弾むところまで上げない |
| 時間 | 10分から20分。長くても30分まで |
| 種目 | 歩行・軽い体操・可動域を出す動き |
| 回数 | やり切らず、もう少しできる感覚で終える |
| 判定 | 終わった直後に軽くなっているかどうか |
強さは会話ができる範囲
疲れた日に強度を上げる意味はほとんどありません。隣の人と話せるくらいの強さを保ってください。息が続かなくなったら、その時点で下げます。
時間は10分から20分
疲れた日は、量を増やすより「切り上げる時間を先に決めておく」ほうがうまくいきます。20分で止めると決めておけば、途中で判断に迷わずに済みます。
避けたほうがいい設定
- 高重量を扱う種目や、限界まで追い込む形式
- フォームを覚えている途中の、新しい種目
- 休憩をほとんど挟まない連続した構成
- 眠る直前の、息が上がるところまでの運動
力が入りっぱなしで抜けない感覚が強い日は、動かす前にゆるめる順番のほうが合います。体の力が抜けない原因|3タイプ別の見分け方で手順を整理しています。
自分では決めにくいとき
ここまでの方法で判断できない場合もあります。無理に自己判断で進めないでください。
受診をおすすめするサイン
- 休んでも1か月以上、重さが変わらない
- 体重が意図せず減っている、発熱が続いている
- 強い痛みやしびれ、手足の力の入りにくさがある
- 安静にしていても動悸や息苦しさが出る
- 気分の落ち込みが続き、生活に支障が出ている
これらに当てはまる場合は、運動の前に内科や整形外科などの医療機関へご相談ください。先に確かめておく順番が安全です。
当店は医療機関ではありません
LIMITED浦和店は医療機関ではなく、診断や治療は行えません。すでに通院中の方は、主治医の指示を優先してください。そのうえで、運動の量や進め方をご一緒に調整することはできます。
LIMITED浦和店でできること
ここまで読んで、「自分の疲れがどちらの型か分からない」と感じた方もいると思います。自己判定がしにくいのは当然です。判断材料が身体の中にあるからです。
その場で動かして確かめます
当店では、国家資格を持つ理学療法士兼パーソナルトレーナーが直接マンツーマンで担当します。監修という形ではなく、毎回その場で身体を見て、動かして、反応を確かめながら進めます。
その日の余力に合わせて量を決めるので、疲れている日に来ていただいても問題ありません。むしろ、調子が落ちている日のほうが、どこから消耗しているのかが見えやすいことがあります。
整体と運動を組み合わせます
動かしにくさが強い日は、症状に合わせた整体で先に動ける状態を作ってから運動に入ります。キツい筋トレは行わず、軽い運動が中心です。運動が苦手な方も多く通われています。
理学療法士が在籍するジムの見分け方については、理学療法士のいるジムの選び方|6つの質問にまとめました。浦和でパーソナルトレーニングを受けられるLIMITED浦和店の体制もあわせてご確認ください。
よくある質問
疲れてる時に運動すると逆効果ですか?
疲れの出どころによります。使わなすぎで出ている重さなら、軽く動いたほうが楽になる方が多くいらっしゃいます。使いすぎで出ている疲れに負荷を足すと、回復が後ろにずれます。5分だけ歩いて、直後に軽くなるかどうかで判断してみてください。
疲れている日はどれくらい動けばいいですか?
会話ができる強さで、10分から20分を目安にしてください。長くても30分までで切り上げます。やり切らず、もう少しできる感覚で終えるのがコツです。迷ったときは、予定していた量を半分にするという選び方もあります。
疲れている日に体験トレーニングを受けても大丈夫ですか?
問題ありません。その日の状態を見てから量を決めますので、事前に調子を整えていただく必要はありません。体験では身体の状態の確認が中心で、追い込む内容ではありません。無理にご契約いただくこともありません。
まとめ
疲れてる時に運動すべきかどうかは、疲れの強さでは決まりません。使いすぎで出ているのか、使わなすぎで出ているのか。この出どころで対処が逆になります。そして、その見極めは動く前ではなく、5分動いた後の変化でつきます。軽くなれば動いていい日、変わらなければ休む日。迷ったら量を半分にしてください。
浦和のパーソナルジムLIMITED浦和店では、その日の反応を見ながら運動量を決めていきます。ご自身では判断しにくい部分です。浦和駅周辺でお勤めの方も、北浦和・南浦和からお車でお越しの方も、まずは体験トレーニングで今の身体の状態を確かめるところから始めてみてください。
長距離を運転した日に動くか迷う方は、運転で疲れる原因|運転後に動くときの注意もあわせてご覧ください。
自転車通勤を運動の代わりにしている方は、自転車ですぐ疲れる原因と乗り方の見直しもあわせてご覧ください。
家事で一日動いているから運動はいらない、と感じている方は、家事で疲れる原因|家事は運動の代わりになるかもあわせてご覧ください。
体験トレーニングのご案内
LIMITED浦和店では、国家資格を持つ理学療法士があなたの身体を直接評価し、整体とトレーニングを組み合わせて不調の根本改善をサポートします。JR浦和駅から徒歩5分・専用駐車場あり。運動が苦手な方も歓迎です。
▶ 体験トレーニングを予約する
お電話でのお問い合わせ:080-1216-7723(営業 9:00〜21:00・不定休)
※体験にお越しいただいても、無理にご契約いただくことはありません。
この記事の執筆・監修者
本記事は、LIMITED総代表の飯塚勇人(理学療法士/株式会社ゼノフィット)が
執筆・監修しています。
- 氏名:飯塚勇人(いいづか はやと)
- 資格:理学療法士(国家資格)
- 役職:LIMITED総代表
- 所属:株式会社ゼノフィット

